ヘビ柄第二弾:防犯鞄

いままでボケッとし過ぎていたのでそれもどうかと思うのだが、ひったくりに遭って以来、夜道を歩くだけで急にビクビクするようになった。特に手さげや肩掛けのバッグを持ったときは、暗い道では財布とデンワをポケットに移し、防犯ベルを握り締めないと歩けない。
女性の衣服のポケットってのは、基本的に小さく重量のないものしか入れられない。だから貴重品も何でもバッグひとつにまとめてしまう。鶏が先か卵が先か判らんが、そんな相関関係がある。一方男性は携帯や財布はポケットに入れる人の率が高い。そういうこともひったくりが女性を狙う理由のひとつなのだろう。
私の場合は普段の服装のだいたい九十パーセントぐらいはジーパンなので、貴重品をポケットに入れることも可能なのだが、たまに違うものを着ていることもある。それに貴重品だけ守れれば他のものはいったん盗られても捨てられて戻ってくるんだろ、というわけで、ひったくり対応バッグを作ったんである。
写真多めなので、隠す。
材料は大きさ以外は前のヘビ柄と大して変わらないので、目先を変えてアップでどぞ。

とりあえず出来上がり。今回は少し大きめで、A4横が入る大きさである。

グレーのベルトが欲しかったんだが、品揃えの薄い店に仕入れに行ったら黒しかなかったので、とりあえず妥協。あとで金具も足して付け替える。その他に、ヘビ柄をつないで紐状にしたものがついている。外を歩くときは細いほうを胴に回して装着するのだ。
ひったくりに遭ったと想定して、本体のベルトをグイッと引っ張ると、裏側が‥‥。

   ↓ キャー、やめてー!

   ↓ バリバリッ

     すぽんっ
と裏のホックが外れて中身がダダ漏れになる仕掛け。
裏側の布地も底から五センチぐらいは縫い付けてあるので、パンパンに詰め込まなければ中身の重量に負けて内側から外れてしまうということはない、と思う。多分。
出てきた小さいバッグはこんな感じ。全身ヘビだぜ。

財布と携帯だけが入るぐらいの大きさである。
このバッグ以外のバッグを持って歩くときでも、これをバッグインバッグしといて、ちょっと怖いな、というときだけ取り出して外付けポケットとして上着の下に斜め掛けできるように、という意図もある。
ところで前の写真をよく見ると‥‥。

引っ掛かってる白い紐、これ、何だ?

その先は、コレである。紐を引き抜くと大音量で警報が鳴り出す防犯ベル。
防犯ベルって、ブラブラしてるとけっこう邪魔である。間違って引っ掛けて紐が抜けたりした日にゃ、ところかまわず大音量だし、見た目的にもちょっと、というわけで表のフラップの下に専用ポケットを装備。ポッケの底に紐を通す隙間を開けてあるので、まさかの際には抜きやすい仕様にしてございます。しかしこの紐もイマイチなので、あとで皮紐で作り直そっと。
この紐を小バッグにつないでおくと、引っ張り合う無理な力が加われば連動してスイッチの紐が抜け、警報が鳴り出すんである。
ひったくろうとしたらバッグが裂けて中身がこぼれ、警報まで鳴り出したら、大抵はビビるんじゃないかなぁ。大方の犯罪者が嫌う要素は光と音。相手が怯んだ隙に、できるだけ明るい方向へすたこら逃げよう。


もっとも長々と紹介してきたものの、このバッグ自体が斜め掛け仕様だから、こんな仕掛けは意味ないんだけどな。斜め掛けのバッグを引き剥がそうとするような凶悪犯だったら、無理に抵抗しようとするのは却って危険である。何はともあれ逃げることを考えよう。
じゃあなんでこんなものを、と敢えて問うならば、その答えはただのシャレである。