映画:ターミネーター4(監督:マックG)

“審判の日”から10年後の2018年。人類軍の指導者となり、機械軍と戦うことを幼いころから運命づけられてきたジョン・コナー(クリスチャン・ベイル)。今や30代となった彼は、人類滅亡をもくろむスカイネットの猛攻が開始されようとする中、ついに人類軍のリーダーとして立ち上がることになる。

ターミネーターといえば、ねちっこいマッチョなアンドロイドから逃げ回り怒涛の死闘を繰り広げ最後には退けるものの、未来から来た恋人は死にその忘れ形見が現代の女性のお腹に宿っていて、本当の嵐はこれからだという切なくも果敢なラストが感動的だった。当時小学生だった私に初めて時間SFの面白さを知らしめた傑作だったといってもいい。
とはいえ、私の頭の中には【ハリウッドSF超大作】というカテゴリーがあって、似たような要素を持つ映画同士が混沌となり平たくいえばごっちゃになっているのだった。えーと、ターミネーターってのは未来からやってきた機械人間で、未来世界では人間と機械が闘ってて人類負けそう。機械強い。という時点で脳内ではマトリックスと区別があまりついていない。しかも救世主。12モンキースともちょっと混ざってる。いやいや決して嫌いなわけではないのだ。アクションやCGを観るのはやっぱり胸が躍るし、荒廃した未来世界の情景をみるとそれはそれでやっぱりロマンを感じる。
いままでは向こうからやってきた未来の科学技術という設定であったが、これからはこちらが送り込む側である。未来で何があったのか。そういうタネ明かし編なのだ。
しかしターミネーターは人間を模した機械アンドロイドだが、死刑囚が献体して機械の身体になったマーカスはサイボーグってことになるんだろうか。心臓は本物だという描写があるけど、脳はプログラムがどうこういうくだりがあるので人工なのか? 記憶をコピーしたAI? んじゃその心臓は本物でも別に脳に血液を送ってるわけじゃないし、身体は機械だし、止まろうがなくなろうが関係ないんじゃ‥‥ハッ、そんなことをいったらストーリーが崩壊してしまう。こまけーことはどうでもいんだよ!
一番盛り上がったのがT-800、ターミネーターシュワちゃんモデルが出てきたシーンである。やっぱりターミネーターといえばこれだよ。全裸のシュワちゃんだよ。血が騒ぐね。これだけで観てよかった。
T-800を演じているのはシュワちゃんに憧れてボディビルをはじめ、更に俳優に転向しようとしているローランド・キッキンガーというオーストリア出身の人なのだそうな。顔だけCGで若い頃のシュワちゃんに差し替えてあるんだとか。もともとシュワルツェネッガーカルフォルニア州知事になったときに制作された彼の実録映画でシュワルツェネッガー役を演じたという、いわゆるそっくりさんらしい。こんな人材が確保されたからには、次回作も安泰だね。