ワッシュさんの『アニメ映画ベストテン』に参加するよ。
アニメは好きなのだが、いうほど観てるわけではない。改めてじゃあその中でどれが好きかといわれると特に「コレ!」というのは案外難しい。10本も出したら思いついたのを全部並べる羽目になるので、上位4本で行く。お手数ですが点数は上から10、9、8、7点でお願いします。
1.アズールとアスマール(監督:ミッシェル・オスロ 2006年)
ミッシェル・オスロ監督のアニメでは先に「キリクと魔女」を観て虜になった。あれも素晴らしかったが、この作品は更に隅から隅まで細密な美術品のように美しい。特に光の宮殿に着いてからがとにかくもう鳥肌が立つほど美しい。姫様の天体観測室にもうっとりする。今回、最初と最後だけを確認するつもりが、思わず全部観ちゃったよ。少々動きの硬いCGアニメなのだが、それが逆に硬質な輝きを与えるようである。含蓄深く多幸感に溢れるラストも秀逸。
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2.ベルヴィル・ランデブー(監督:シルヴァン・ショメ 2004年)
実写映画「ぼくを探しに」の監督である。アニメの荒唐無稽さと妙に細かい描き込みが相俟ってピタゴラスイッチ的奇妙な味になっている。お婆ちゃんががむしゃらに頑張っているのも素敵だ。楽しくて物哀しいフランスセンスが光る逸品である。ベルヴィル・ランデブー♪
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3.ファンタスティック・プラネット(監督:ルネ・ラルー 1973年)
1973年のSFアニメである。人間をペットにして遊ぶ巨人ドラーグ人の惑星イガム。人間はドラーグ人の指1本分くらいの大きさである。まさに虫けらだ。切り絵アニメという手法でどちらかというと動く紙芝居のようだが、内容は奇想天外な自然現象や生物が描かれており、しかも冒険あり恋あり闘争ありで凄いことになっている。それもなんだかシュルレアリスム芸術なのだ。いやはや野生の惑星は凄かったね‥‥まさかあれが伏線で生きてくるとは。
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4.パンダコパンダ(監督:高畑 勲 1972年)
ファンタスティック・プラネットの前年の作だが、こちらはさすがジャパニメーション、ガッチリ動いている。宮崎アニメの映画は(2、3本を除いて)だいたい観ているが、古い作品のこれは非常にシュールな展開がいいのだ。ジブリを含め宮崎アニメ映画にはあの世を髣髴とさせる異界話が多いけども、これもなかなかたいしたもんである。竹林は異界との境。「パンダ♪パパンダ♪コパンダ♪」というテーマ曲が妙に耳に残る。父パンダがパパンダで、仔パンダがコパンダ。そして特に笹がいい。観た人にしか判らないネタですいません。
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アニメの何が好きといって、どうも単純に「絵が動くのを眺める」のが好きらしい。子供のころはテレビ番組の本編は観てないのに、CMになった途端に食いつくように注目していると笑われたものだが、たぶん大胆に動く画面に吸い寄せられるんだな。ルパン三世も大好きなんだが、何が好きなのかと突き詰めてみるとテレビシリーズの新ルパンのほうのテーマ曲とそれに象徴される漠然とした雰囲気なんだな。このエピソードのここが好いなどの具体的な例はさっぱり出てこないのだった。映画という縛りがなければ「電脳コイル」と「サムライ・ジャック」と「サムライ・チャンプルー」と「スペースコブラ」も入れたかった。サムライが多いな。ところで「シン・シティ」も入れようとしてよく考えたら実写だった。私にとってはあれはアニメ枠なんだけど。