物欲、車。(正)

昨日の物欲とベンツのコトは、そういう話じゃなかったと思い出した。
そもそもは社長がベンツを買ったらしい、ということから連想して飛躍したのが、昨日のエントリ。
で、だ。買ってしばらく、購入したことすら社内では黙っていたが、ひょんなことからバレて、問い詰められていた。何故社員が社長の買い物を問い詰めるのかといえば、そういう下地があるからだ。事情を話すと長くなるので(ずっとここを読んでいる人には判るだろうが)、ウチの社長は社員に黙って大きな買い物をしてはイケナイ立場にたっている、とだけ言っておこう。
中古で四十万円だったとしどろもどろ言っていたが、中古なのはともかく価格は嘘だろう。腐ってもベンツだ。知り合いのヤクザに借りを作ったんじゃない限り、いくら田舎でも桁がひとつ足りない。
もともと車好きな人ではある。
そして品質の良い物は確かに使い心地も良くて、品質と価格が比例しがちなのは判る。
だからこそ、手に入る限り品質の良いものを求める気持ちが、信頼できるブランド物を求める気持ちと一致し、それが世間に通用する価値観になるや、一見しただけで高価だと判るブランド物を所有することが、対外的に社会的強者をアピールするのに役立つため、品質のためではなくブランドネームを求めるという逆転現象を起し、所持していること自体が人より優位に立ちたい、認められたいという、社会的欲求を短絡的に満たすという、理屈も判る。
理屈は判るが、前後の見境なしに現実的に実行に移してしまう、その躊躇いのなさには感心する。今月の給料も遅れていて、まだ貰っていないことを差し引いても、この行動力には呆れるほかない。
どうなんだろうな、確かに背伸びしなきゃ手に入らないものが、無性に欲しくなるときはある。倹約してばかりではつまらないし、やっぱり金は使ってナンボだろうとは思う。
私自身は身の回りに物が溢れるのが厭な性分だし、思い立ったらすぐに何でも購入できるお金持ちでもないので、「買う」という行為にはかなり慎重なクチだとは思う。もともと物欲も薄い。アレいいなー、でもまぁいいかー、で、結局なにも手に入れていない。お陰で家庭も子供もない。持ち家も貯金も‥‥貯金がないのはおかしい気もするが、ないものはない。仕方もない。
ウチにもゲレンデバーゲン*1が欲しいとほざいているヤツがいて、確かによさげだなとは思うけど、どんなローンを組んだとしても、みみっちぃ私はとても買う気にはなれない。
それに引き換え、イキイキと崖っぷちを歩く男。羨ましくはないが、そんな生き方しか出来ないんだろうなァ、と想像してみる。
それにしても買ったベンツの支払いは‥‥やっぱりいつものパターンで滞った挙句に売る羽目になるんだろうな。
そんな瑣末なことはどうでもいいけど、月が変わる前に給料下さい。

*1:店頭価格は家が一軒(土地なし)買えるくらい。