連休日記

天気の良い休日にとりあえず映画を観に川崎まで出る。前の日も相変わらず残業で、その間中ずっとデンワをかばんに入れっぱなしにしていたため夕方届いたメールに気づかず連絡を取り損なう。最後のほうでキレぎみの文面にちょっと笑ってしまう。むは。いや、すまんすまん。そんなこんなありつつ、いつものようにいつもの感じで映画を観てから靴屋に寄り、関内のビアバーで飲んで帰る。
次の日も天気が良くて暑いくらいの陽気になる。午前中はしばらくぼへっとして、南青山まで写真展を観にくっついて行く。なんとなく聞いたことのある名前もありつつ、しかし写真には暗いのでよく判らない。植物の写真はタメた曲線がいけばなみたいだなぁと思いつつ眺める。花の色気というのは自然の造作で既にして完璧なので、素材を生かすだけでいい。いけばなというのはそういうものだ。小さなポストカードのような写真がたくさん額縁に入れられているのが面白かった。黄金期のベルエポック、トーキーのコミカルさ。その後、近くの雑貨屋でスピーカーの視聴をしたら、妙に指向性のない自然な音に瞠目する。自然すぎてパンチがないかも、とすら思う。腹が減ったのでラーメンを食べ、変なポンチョを探して彷徨ってから帰る。
次の日もまだカラッと晴れていた。午前中はしばらくぼへっとしてから、やおら布団カバーを洗って掃除をしてゴミの始末をする。やれやれとベッドに寝転がって本を読んでいたら寝てしまう。デンワが鳴る音で起きてからまた読んで、やっと読みかけだった本を読了する。読み続ける集中力がなくなっている。気持ちが一箇所に落ち着かず、マンガにすら入り込めないでいる。昔はとりあえず本を与えておけば大人しいといわれたものなのに、なんだろうね。
次の日は曇天。午後から降りだす。遠出の予定を取りやめてまた映画を観に今度は有楽町へ行く。そういえば変なポンチョは既に持ってたことを思い出し、引っ張り出して着てみる。イメージはちょっと違うけど、変なポンチョっぽいには変わりない。同じような服を買うのはなんとなく厭なので、これでいいことにする。相方さんがyoutubeでこれでアナタの腹筋も割れる!という動画を見つけてきたので、ぽよんぽよんと腹筋をする。ふたりとも全然形になってない。というか、腹筋がなかったらそのポーズはとれない。あまりの落差に笑い出しつつ、痛い痛いと呻く。缶のココナッツミルクとレッドカレーペーストで適当に作ったカレーがけっこう上手くできたので気を良くして食べ過ぎる。DVDを観ながら寝落ち。
次の日も雨。ダラダラとDVDを観る。傘を折りたたみで間に合わせるのもいい加減に止めにしたいので、今年は梅雨に入る前にちゃんとした傘を買おうと心に決める。台風が来ても大丈夫なように、唐傘みたいな骨の多いやつにしよう。駅の近くのスーパーで買い物をして、晩御飯は生姜焼きにする。ちょっと片栗粉を入れすぎた。夜、タイマーズの『デイドリームビリーバー』を聴いたらボロボロと涙が出た。正直RCもザ・タイマーズにもそれほどいれこんでいたわけではなかったのだけど、音楽の聴いていた当時のことを思い出させる破壊力は凄いのだな。自分でビックリした。モンキースのカバーだけど、日本語の歌詞でキヨシローの声で覚えてた。原曲の歌詞も切ないけどね。