映画:モンスターVSエイリアン(監督:ボブ・レターマン、コンラッド・ヴァーノン)

挙式寸前の花嫁スーザンを、宇宙から飛来した隕石が直撃し、彼女の身体は見る見るうちに15m21cmに巨大化する。パニックが巻き起こる中、軍隊に捕えられ、モンスター“ジャイノミカ”として秘密基地に監禁されてしまう。一方、地球侵略を目論むギャラクサーが送り込んだエイリアン・ロポットに苦戦するアメリカ軍に業を煮やしたW.R.モンガー将軍は“モンスターvsエイリアン作戦”を大統領に進言する。

ドリームワークスのCGアニメである。横浜のシネコンで3D上映するから! と相方さんは興奮気味である。劇場の入口で3Dメガネを渡されたのでかけてみると、三日月と少年のお馴染みのオープニングから3Dであった。さすが芸が細かい。
3Dというのは不思議なもので、同じ映像を平面で見るよりも質感が手に取るように判るんだな。ムシザウルスの毛は硬そうだとか、砂の粒々がザラザラしていたり、スポンジのボールはぽよぽよしていて、樹脂の表面はつるんとして、それでいて指で押せばしなりそうだとか。スーザンもまるでブライスなどのお人形が動いているようで、髪の毛の一本一本が植毛されているように見えた。立体だと空間把握もしやすいので位置関係がスッと頭に入り見るのが楽なような、それでいてメガネをかけているので目が疲れるような不思議な感覚である。
ストーリーはドリームワークスなのでストレートでありながら甘くなく、かつ絶妙の毒が効いている。タイトルからしてナニだが、中身もいろんな映画のパロディが盛り込まれてて、たぶん私が判ってないのもずいぶんあったんだろうな。ムシザウルスは毛虫じゃないんじゃ‥‥と突込みを入れそうになったけども、なんとなく大雑把に『虫的なもの』というイメージなのだろう。光に誘導される素直さが妙に可愛いんである。
それにしてもスーザンが健気で泣けてくる。パリに行きたいとか、『OK、私なら出来るスーザン』と自分に言い聞かせているのが妙にリアルである。そうして女子は強くなっていくのだよな。