へっぽこ模様編み器

編物が遅々として進まないのである。
編みこみ模様をしているのだが、無謀にもちょっと込み入った模様をチョイスしてしまったので、一度に何個も毛糸玉がぶら下がることになってしまったのだ。それがいちいち糸を引くたびにあっちへ転がりこっちへまろび、あらぬほうへぐるんぐるんと絡まりあう。それを追いかけて絡まったのをほどき順番通りに並べたりするだけで手間がかかって仕方ない。あげく1段編んで表目と裏目をひっくり返すと、また端から毛糸の玉を一個一個逆順に並べ直していかねば、あとが大変。

5段くらい編んでそんな繰返しにイヤケがさしたので、一括管理する方法を考えたんである。棒状か板状のものに並べて固定し、玉が勝手にあっちこっち動かないようにすればいいのだ。順番が崩れないように。しかし糸はスムーズに繰り出されねばならないので、きつく押さえるのは禁物だ。さてはて。
てなわけで、ダンボール登場。

これを切って貼ってパーツに分ける。

毛糸玉をひとつひとつビニール袋に仕込み、口をやんわり縛る。

で、板状のダンボールにそれを固定して、これでどうだ! はっはっは。

ビニール袋の底に小さく切ったダンボール片を入れておき、段差をつけて貼り合せた板状の即席レールに噛ませてある。

随時取り外し出来るようにと創意工夫したつもりだったのだが、しかしよく考えたら毛糸玉の出し入れはビニール袋の口を開ければ済むわけで、てことはなんだ、ビニール袋をダンボール板にボンドで直接くっつければ済んだんじゃ‥‥ゲホゴホ! いいや、作っちゃったし。これにまとめておけば、途中で切り上げるときも編み掛けをポイと乗っければ片付けも楽だし。編み終わったらお役御免で惜しげなく捨てられるショボさもちょうどいいんだってば。