映画:特攻野郎Aチーム THE MOVIE(監督:ジョー・カーナハン)

テレビシリーズはよく知らない。調べてみると『日本では1985年10月から1988年11月にかけてテレビ朝日で毎週土曜日午後3時(一部2時間枠に編集されて日曜洋画劇場)から全話放送。(wikipedia)』ということなので、放送当時は小学生だったはずだが、よく覚えていない。まあ、海外ドラマなんてコジャレたものを親子で観るような習慣などまったくなかったのに加え、子どもはテレビ番組一日2本までと決められていたし、親がテレビを好かなかったせいか、熱を出して寝込んでいるわけでもないのに昼間からテレビの前に座るのはちょっと勇気のいるような家庭だったのだ。しかも小学生は基本20:30就寝を義務付けられていたので、洋画劇場なんて年に2〜3回、前もって許可を貰って見させてもらってたような状態。もちろんドリフターズひょうきん族も観たことなかった。
のっけから辛気臭い話で恐縮だが、こんなキツキツの桐箱入りな幼年時代を過ごしたにもかかわらず、長じて蓋を開けてみればこんなガラッパチのヒャッハーでマッチョな心に育つとは、お釈迦様でもご存知だったかどうか。世の中判らないものである。
前置きが長くなったが、そんな私でも最初のAチーム結成秘話を描いた部分でのあの作戦のオチは、なんとなく覚えがあった。とても懐かしい感じで、これぞAチーム! という演出だったんだろうか。
だいたい映画の内容は3つの事件に分けられる。1時間58分の間に3回盛り上がるのだから、ストーリーはたたみかけるようなテンポでどんどん進んでいく。ヘリは宙返りするわ、戦車は飛ぶわ、焼却炉で無事だわ、んなわけあるかーッ! とゲラゲラ笑ってしまう小ネタだらけのアクション満載で火薬も満載である。って、だからその火薬、いつ仕込んだんだよ! いやぁ、『作戦は奇をもってよしとする』の奇は奇妙奇天烈の奇じゃなくて、奇跡の奇だったんだね。
破天荒型破り常識外れも清々しく、5月の空のように爽やかなオヤジどもであった。もっとも、5月は5月でもホーチミンの5月*1だけどな!

*1:亜熱帯の雨季。