食養生

そういえばここ1〜2年はなんの意欲も湧いてきてない。ぎっくり腰をきっかけに考えてみたら心身がおかしいことを自覚したので、昔かじった五味五行を引っ張り出して食養生に努めている。ややこしく絡み合った因果を紐解いていくと、基本は腎陰虚、つまり滋養のあるものを食べて夜は寝ろ、という至極当然な結果に辿り着いたので、なるべくそのように努めている。しかし東洋医学というやつは西洋医学よりは素人にも手が出しやすいようでいて、その実、体質やら原因を突き止めるのに物凄く煩雑な要素を組み合わせた上で論理的に導き出さねばならないところがあって、更にバイオリズムや季節の移ろいなども適宜加味していかなければならないので、当たり前だがやっぱりそう簡単ではなくだから考えるのを止めたんだったと再勉強し始めてから思い出した。ここは趣味の人体実験と割り切って、体調をみながらなんとなくよさげなものを食べていくだけにしよう。
身体はとにかく温めた方が良いと思い込んでいて、いままで生姜や大蒜や根菜を努めて食べるようにしていたし、冷える食べ物はなんとなく避けていたのだが、今の状況では逆効果だったことが判明した。午後になると手足が暑くて堪らなくなるのだが、これはのぼせの症状で簡単にいうとオーバーヒートしていたのだな。そうか、私はのぼせてたのか。てか、暑いんだから素直に冷やせばいいのか。そこで弁当に果物を入れるようにしたら午後からの不快さが抑えられていい感じだ。こう意識してみると食べ物ってのは案外即効性があるのに驚く。
滋養を養うには豆、海産物、豚肉、臓物、卵、ねばねば系。野菜は根菜やブロッコリー、青菜。のぼせてイライラするなら胡瓜やセロリ。海藻っていわれてもなー、なかなか続けては摂りにくいんだよなー、と一計を案じて弁当のお伴に梅こぶ茶にすき昆布を放り込むことにした。豆は特に黒豆推奨なので、黒豆ごはんにしている。ごはんなら毎日持って行く。あとは騙されたと思って栗とプルーンを毎日少量ずつ摂る。栗は予めむけてる製品があるのでそれをそのまま。少々高くつくが手間をかけると続かない。あとなるべく水分補給とのぼせ防止に果物を食べる。水をそのまま飲んでも弱った身体は吸収しにくくなっているので、果物で補うといいらしい。果物は甘くて酸っぱいが、肝も脾も弱ってるっぽいのでちょうどいい。しかしただでさえ滋養のある食べ物ってのは腹にたまるのに、食べねばならないものがたくさんあって胃に悪いという本末転倒感。欲張らずにメニューを日毎にバラけさせればいいだけだが、それでも一汁一菜とはいかないので妙に贅沢な食事になっている。
女性には月の周期があるので体調は週替わりになるし、これからどんどん気温が下がっていけばまた必要なものも変わっていく。それにこういうのはだいたい煎じ詰めると季節のものを万遍なくいろんな種類をバランスよく食べろという結論に行きつくんだよな。手軽ではないので避けがちな乾物やら果物もちゃんと食べることにしよう。今年の正月は豚牛蒡の昆布巻きを作るのを目標にしようかな。この際、蒸気が漏れるようになった圧力鍋を買い替えるか。
そんな感じで荒れた食生活を見直して2週間、本が読めるようになってきた。少しは気力が回復している‥‥のか?