ガスファンヒーターを買った

11年前、引っ越してきた時にあまりの寒々しさに仕事帰りに駅前のヨドバシへ寄って、一番安いやつを選んでそのまま持ち帰ったことを覚えている。何もかも自分で解決せねばどうにもならないと意気込んで、ファンヒーターを抱えてひとりでバスに乗ってえっちらおっちら運んだのだった。それから暫くの年月が経って、だいぶふてぶてしくなったし稼ぎも増えた。あの時に買った小さなファンヒーターは毎年フル稼働してくれていた。しかしとうとう年末くらいから電源を入れると咳き込むようにコンコンと異音がするようになったのだった。ファンの軸がズレているような音だな、とこの年月の間に経験を積んだ私は当たりをつけたのだが、ガス器具なので中身を弄るわけにもいくまいよ。事故のもととなってはどうしようもない。寿命であろうし、ここは大人しく買い換えるか。ふむ。

では部屋の面積から勘案して能力を選定し、欲しい機能を考えてモデルを決める。ガスファンヒーターではそれほど選択肢があるわけではない。メーカー別にひとつずつピックアップして、あとは値段と外観の好みである。シンプルで薄いのがいいな。

ごくスムーズに機種を決め、スマートにAmazonさんに発注。間違っても現物を持ち帰ったりしない。アーバンな生活である。そして時を置かず届けられたファンヒーターは前に買ったのと同じメーカーの上位機種だった。

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点けてみたら、マジ、あったかい。新しいヒーター、サイコー。

いやぁ、前のは能力が小さすぎたんだということがよくわかった。部屋全体が暖まらず、ヒーターの前から動けなかったのが、今度は燃焼量も風量も大きくて部屋中に温風が行き届くからヒーター前に陣取らなくても大丈夫になった。今までは冬の間は寒くて窓際になどいられなかったが、これで部屋が広くなる。まあいろんな物件があって部屋の広さとか間取りもあるけどさ、生活する上では快適温度の空間がどれだけ確保できるかってのが居心地のキモだよね。空調・換気器具は部屋の大きさにあったものを選ぶの大事だわ。