夏現場の愚痴

人間の快適温度でググるともの凄く簡単に25~28℃と出てくるが、これは湿度50%を基準としたときの理論値があり、気温湿度気流放射代謝量着衣量を勘案して予想平均申告(PMV)に基づいてうんぬんかんぬんで、つまりだいたい8割の人が不快ではないと申告するであろう温度帯という意味である。もっと細かく説明することもできるが、たいていの人はそんな話は聞きたくないと申告するであろう。
外仕事で続けて野外にいて体調に影響しないという意味で大丈夫な気温は、私の場合はだいたい6~33℃といったところである。5℃になるとちょっと辛い。4℃だと1日なら何とかするが連日は無理。34℃もぐったりする。35℃を超すと直ちに影響はないが将来的にはわからない感じになる。ヒトの体感温度は2℃も違えばけっこう変わるものなのだ。つまり暑い。ヤバい。1週間続けて暑いと木曜日あたりから頭痛がしてくる。ひと晩で回復し切れない分が溜まって熱中症ゲージがぐんぐん上がる。休憩ごとに身体を冷やすのがいかに大事かというのは外仕事をする人なら体感的によくわかっていると思うが、エアコンが効いたところにいる人は知らないのだろうな。プレハブが置けるならエアコンを設置するが、できない現場もある。そういうときはだいたい車に逃げ込んで外に出る。公共事業だとアイドリングストップがよしとされているが走っていればアイドリングではないのだ。そんな理屈を捏ねてでも冷やさないと生命にかかわる。
仕事のほうは沖縄に居座っていた台風とお盆休みに翻弄されている。ちょうどポンプ交換の予定の時期に雨の予報で延期になったのはともかく(ともかくじゃねぇ)、次の週がお盆で業者さんも休みなので手配のパズルが複雑なことになっている。それに伴って役所に出す書類やらやっとかなきゃいけない準備だとかを組み込むと、もうなんかよくわからなーい。考えたくなーい。体調的にギリギリの綱渡りをしているときに因数分解ができるか。人には限界というものがあるのだ。面白いものですべてを放り出してちょっと涼しいところで休むと途端に頭が回りだしてさくさくと必要な調べ物や検討ができるようになるのである。やはり暑さは人類の敵。
私がよくやっているようなハンパな工期の短い現場だと荷物になるのが資料と鍵、ガジェット類である。現場事務所を構えるような大きいところなら現場と隣接した事務所に電源もエアコンもあるし全部置いておけば済むのだが、事務所も車もないとなると全部通勤手荷物になる。ただでさえ疲れるのだ。とにかく持って歩きたくない。なんとかならんか。資料はクラウドやらフラッシュメモリ、物理的なガジェットは妥協してどこかに置きっぱなしにする方法があるが、どうにもならないのは鍵だよな。今の現場のために大小合わせて4つ鍵が増えている。フラッシュメモリもキーホルダーに付けているのでじゃらじゃらだ。施設さんの鍵は今回は借用できなかったのでほんっとーに不便で仕事がしにくいのだが、それもあったらあと2~3個増えていた可能性がある。これが小さくとも金属なのでまとまるとけっこう重いのだ。そこらに鍵を置いとくわけにもいかないので常に身に着けており、間違ってもなくさないように首に紐をかけて胸ポケットに入れていると重さで引っ張られて襟が首が擦れるくらいには負担になる。鍵が全部生体認証になったらそれも全部解決するのにな。借してくれなかった施設さんは勝手に合鍵を作られるのを警戒していたようなので、一時的に登録して仕事が終わったら施設側で削除できるならそっちも解決していた気がする。早く便利になればいいのに。