マルチカラースヌード

年末に急に思い立ってダイソーへキノコを干すための干し網を買いに行った。仕事のストレスで逃避したかったのかもしれない。店内を物色しているうちに毛糸玉が目について、そういえばずいぶん編み物もしてないなと思ったのである。年末も忙しかったけど年明けも引き続き忙しい予定である。そうそう大物には手を付けられない。しかし正月休みの暇つぶしで編み上がるくらいならいいんじゃないか。帽子か襟巻くらいなら2~3日あれば出来るな。

ところで色にグラデーションのかかった毛糸があるけども、あれって使いどころが難しくない? 編む前の糸に染色してあるので編んだときにどこにどう色が出るかコントロールしづらいし、編み上がりの色の混ざり方が糸玉から想像するイメージとなんか違うのだ。

たとえばひと目ゴム編みの場合、編み目は縦にVの字が連なるような模様になる。

ひと目ゴム編み

編み順は棒針で編めば横方向にひと目ずつ編んでいって段を積み上げることになる。

棒針編み順

すると糸にグラデーションがかかっているとこういう色目の出方になる。

グラデーションの出方

編み目は縦方向の模様で色は横方向の縞になるわけだよ。グラデーションの色目によってとか、ゴム編みじゃなくてメリヤスならこうまで極端にはならないものの、どうも私のポンコツセンスでは限界があってどうすればかっこいいのかわからない。編めば糸の状態よりも当然縮まるのと編む物の幅が広くなればなるほど糸はグラデーションでも編地の次の段は全然違う色がきたりして、糸から受けるイメージより色が混ざった感じになる。糸玉の状態だときれいだし使ってみたいんだけども、使いどころがよくわからないのがグラデだった。

でも使ってみたかったので未練がましくマルチカラーのグラデーションがかかった毛糸玉をひとつ買ってみた。

そして迷いつつ編み図を漁っていたら、かぎ針で長手方向に編み進めながらイギリスゴム編みっぽくなる動画を発見した。イギリスゴム編みってひと目ゴム編みの分厚い版だよね。

かぎ針でこっち方向に編む

これでスヌードを編めばいい感じになるんじゃないか。

というわけで編んだのがこちら。かぎ針だと編地が硬くなりがちなので意識して緩めに編んだ。

マルチカラーのスヌード

ちょうどV字の畝ごとにマルチカラーのストライプのようになった。毛糸玉がひとつではボリュームが足りなくて後からもうひとつ買い足し、色味が対称になるように二つ目は玉の外側から使った。

まるめたスヌード

丸めるとこう。どうよ、いいんじゃない? ふはは、手作りなんてのは他人にとってはどうでもいいような細かいことを気にする自己満足の塊みたいなもんである。襟巻なら少々色味がいろいろでもそうひどいことにはならないだろうし、使い勝手は悪くなさそうだ。そうか、グラデは小物なら楽しい感じになるんだな。靴下や手袋みたいなものでもいいかもな。