映画:ARGYLLE アーガイル(監督:マシュー・ヴォーン)


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マシュー・ボーンと書くとバレエの振り付けの人と間違えそうなので、こっちのボーンさんは頭文字Vなのでヴォーン表記にしてみた。キングスマンの人ですな。
ヒロインが細っこくないのがよかったなぁ。前半はいかにもぽやんとしたのんきな人気作家らしい雰囲気があったし、過去を思い出した後のキレのいいアクションにも説得力が出て一挙両得であった。過去作をみると普通に痩せているのであれは役作りだったのかね。アクションは実に様になっていたし運動神経の良い人なんだな。
ストーリーは最初は人気作家のスパイ小説が予言書になっているという荒唐無稽な、しかしどこか馴染みのある不思議設定から始まり、意外にもその理由が無理なく説明されていく。そう、荒唐無稽そうに見えて、意外にも。いやスパイアクションという時点で充分荒唐無稽なんだけども。今までにもありそうな話と別のありそうな話を繋げて、それで事象の理由はシンプルにすんなり説明できるのだ。いっそ構成の美しさすら感じた。アクションはくどいけど。
アクションをただアクションと描くことに退屈さを感じるのか、何かしら捻りを入れてくる監督である。かっこいいだけのアクションは野蛮だと思ってるのかもしれない。今回はスモークグレネードを駆使しての見せ場であった。体術が「舞うように」と表現されることはあるが、ソシアルダンスとアイススケートをそのまんま使うというのはありそうでなかったようで逆に新鮮だった。オリエンタルな踊りならアクションと融合してるのをどこかで見た気がするので、英国やヨーロッパの踊りだからダメってわけではないな、うん。