2013-01-01から1年間の記事一覧

三回忌

いまだから言うが、あの地震の後、かなり感情的に高ぶってしまい我慢できなくなったらこっそりベランダやトイレで泣いたりしつつ1週間仕事していたけど、余震も頻繁でどんどん辛くなって上司に「精神的に限界です」と談判して10日くらい休暇を貰った。ちょう…

『インド夜想曲』アントニオ タブッキ

インド夜想曲 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)作者: アントニオタブッキ,Antonio Tabucchi,須賀敦子出版社/メーカー: 白水社発売日: 1993/10/01メディア: 新書購入: 9人 クリック: 44回この商品を含むブログ (75件) を見る不可思議な物語である。 ヨーロッパ…

映画:ダイ・ハード/ラスト・デイ(監督:ジョン・ムーア)

初めのカーチェイスが非常にダイハードのむちゃくちゃなおっちゃんらしくて楽しくなってしまった。ああうん、このテキトーな感じがいいんだよなぁ。深く考えない。後先見ない。いつでも無駄口叩いて正面突破の単細胞。そりゃ女房にも逃げられる。悪い意味で…

快癒

実は先月の初めくらいからなにがどうなってるのか判然としないものの妙にダルくて身体が重く動悸がするというか息苦しいような状態が続いていた。しかし高熱が出るわけでもどこかが強烈に痛むわけでもなく、仕事は年度末の繁忙期で毎日約束や締め切りがあっ…

映画:東ベルリンから来た女(監督:クリスティアン・ペッツォルト)

文中で結末に触れている。 とても静かな映画だった。8年後にベルリンの壁崩壊をひかえた東ドイツの田舎、風の強い海沿いの街である。枯れ草とダルトーンの色彩が美しい。 ベルリンから移住してきた女医は、新しい職場に馴染もうとしない。当時の東ドイツとい…

『アルケミスト―夢を旅した少年』パウロ コエーリョ

アルケミスト 夢を旅した少年 (角川文庫)作者: パウロ・コエーリョ出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 1997/02/21メディア: ペーパーバック購入: 65人 クリック: 692回この商品を含むブログ (242件) を見る羊飼いの少年が夢のお告げに従ってお宝を探しに旅へ…

映画:マリーゴールド・ホテルで会いましょう(監督:ジョン・マッデン)

連日の残業疲れのせいか、殺伐としてないふんわりした映画が観たい気分だったんである。イギリス人のお年寄りが第二の人生でインドへ移住するのだ。それもひとりでは辛いけど、イギリス人同士7人揃ってなので心強い。海外でホテルに長期滞在して悠々自適とい…

『存在の耐えられない軽さ』ミラン クンデラ

存在の耐えられない軽さ (集英社文庫)作者: ミランクンデラ,Milan Kundera,千野栄一出版社/メーカー: 集英社発売日: 1998/11/20メディア: 文庫購入: 30人 クリック: 312回この商品を含むブログ (165件) を見る序盤の「だが、本当に重さは恐ろしく、軽さは美…

アラン模様のニット帽

お友達が北海道へUターンするというので、餞にニット帽を編んだのである。 使ったのはハマナカのソノモノ ロービング。アルパカ40%、ウール30%、ラミー20%、リネン10%の混合糸で、奥ゆかしい艶が綺麗な毛糸である。 ゲージを取り、編み図を起こす。アラン…

怪しいはてダ隊:新年会は鯨と鶏 @銀座『九州 都久志屋』

新年会は忘年会のときのお店の並びで、今度は鯨と鶏料理のお店である。 2週間前にお店に予約を入れて、はーやれやれとひと安心していたら、そのお店は閉店しているという怪情報が飛び込んできたのである。なぬ? だって普通に電話して予約とれたよ。そのお店…

ワインもいるよね

よんどころない事情によりしわ寄せが来て、ひとの仕事をつぶさに分解し吟味して材料を足し、もう一度丸めて捏ねて焼き直す作業に忙殺されておった。死ぬかと思った、脳細胞の何割かが。日に2〜3回は先方から電話が掛かってきて煽られるわ、心配した上長が絶…

映画:ライフ・オブ・パイ / トラと漂流した227日(監督:アン・リー)

乗っていた船が難破し、救命ボートで漂流する羽目になった少年。だが、そのボートには猛獣のトラも乗っていた。物語の概要はこれだけである。最初に平面の映像で予告編を観たときには、とにかくキレイな映像を堪能する映画なんだろうなー、と漠然と思ってい…

馬車馬の末路

怒涛の残業に目途がつき、ようやく帰宅後のひとときがのんびりしてきた。ちゃんと自炊してゆっくり風呂に浸かり溜まった家事を消化して、身も心もすっきりである。 残業続きだった反動で、こうとくると心の底からしみじみとのんびりを満喫したくなる。有効な…

冬の夜道

ねぇ、キミ、お腹が空かないかい。 ああ、空きすぎて下腹が痛くなってくるくらいさ。 しんと空気が冷えている。駅を出た人の波は間隔をあけた長い数珠繋ぎになって行列を作る。形は少しずつ違うものの申し合わせたようにみな黒い上着なので、列は影のつらな…

映画:テッド(監督:セス・マクファーレン)

熊が下品なオヤジでげへへへへ! というのが何か心当たりがあったので観に行ったのである。しかし観てみたらあまりにも既視感がありすぎて逆にシラけてしまった。挟まれるギャグやオタク的くすぐりも面白くないわけじゃないんだけど、どうもね。なんでかなー…

ビーズ de ジュエル・キャタピラー

今回の工作ネタは虫である。 のみならず、ド派手な芋虫である。 しかもあまりデフォルメせずそのものを作っているのでご注意召されたし。 虫はデザインがかっ飛んでるので私もよくモチーフに使う。 半年も前だろうか、周りでちょっと話題になった虫画像があ…

映画:『LOOPER/ルーパー』(監督:ライアン・ジョンソン)

タイムトラベルものである。ガチでハードなSFではなくて、序盤で説明を求めるヤング・ジョーに未来から来たオールド・ジョーが「タイムトラベルについては話したくない!」とブチ切れるあたりがこの作品の立ち位置を象徴している。それについて話し始めたら1…

映画:『レ・ミゼラブル』(監督:トム・フーパー)

ミュージカルの映画化である。実をいうと舞台映画小説すべてにおいて初の『レ・ミゼラブル』である。なんとなくあらすじだけ聞きかじって知っているつもりになっていたうちの1本だな。 日本語に訳すと『あヽ無情』である。原作が書かれた時代が時代だし、初…

大雪

雪らしい雪である。こっちの方では珍しく積もった。強風も吹き荒れて爆弾低気圧だったのかな。成人式のひとは大変だっただろうが、休みの日でよかったなぁ。明けて今朝は道が凍りつき、歩幅を狭くちょこちょこと跳ねるように歩く雪道仕様で小走り。沈む前に…

伊東温泉(後編):雪のちらつく大室山

公園をあとにすると路線バス乗り場まで戻り、すぐ近くの大室山へ。 大室山は噴火口跡のある休火山で、きれいなお椀を伏せたような形をしている。山全体がカヤで覆われていて、年に一度、山焼きと称して全山を焼くのだそうな。それで木が生えてないのね。

伊東温泉(続編):シャボテン公園の動物と鳥とシャボテン

名残惜しいけどカピバラたちに別れを告げて、公園を一周してみた。シャボテン公園には放し飼いの鳥や動物たちもいる。 当然のような顔をして人ごみに混ざっているモモイロペリカン。このあとそばにいたお客のお兄さんの脚をくちばしで挟んでみていた。ペリカ…

伊東温泉(中編):伊豆シャボテン公園で元祖カピバラ露天風呂

2日目は伊豆シャボテン公園へ行ったのである。お目当てはカピバラ露天風呂。去年から始めた絵ブログでカピバラを題材にしたのがなんとなく連作っぽくなっているが、これは実は特にカピバラ好きと自覚して描き始めたわけではなかった。絵のネタを考えるときに…

伊東温泉(前編):木造3階建ての温泉旅館『東海館』と豪華温泉宿料理

正月休みには熊に伊東温泉へ連れて行ってもらった。特急電車で1時間半くらい。 往きは奮発してグリーン車だよ! 寝坊したので電車内で軽くサンドイッチをつまんで腹を持たせる。いってきます。

始動

仕事始めである。 休みの間にすっかり怠け癖がついて重くなった頭をもたげ、暗く湿った穴ぐらから眩しくて寒い屋外にズリズリと這い出す心地である。目に刺さるような日光を浴びただけで触手をわななかせ、こんなに空気が冷たくなかったらじゅうじゅうと溶け…

新年

大晦日に絵を描き、元旦に年賀状を印刷していた正月である。ここ数年はわりとこのパターンで、年賀状はもうちょっと早めに作らにゃイカンよなぁと毎年思っているのだった。そんな相変わらずな新年あけましておめでとうございます。しかし年末は手間のかかる…