視聴

映画:ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!(監督:エドガー・ライト)

街にある12軒のパブをすべて回る飲酒マラソン“ゴールデン・マイル”。その終点がワールズ・エンドというパブなのである。UKロック最盛期のころ、高校を卒業したばかりの5人組はゴールデン・マイルに挑戦するが、5軒目くらいから脱落者が出はじめ、8軒目で全員…

ホビット 竜に奪われた王国(監督:ピーター・ジャクソン)

IMAX HFR3D版で観た。違和感のない3Dのせいかスクリーンの向こうに本当にこの世界があるような錯覚を覚える。原作にはない追加部分が多くて話がなかなか進まないのだけど、世界があるんじゃしょうがない。1作目で出てきた茶色のラダガストがまた出てきたり、…

映画:キック・アス/ジャスティス・フォーエバー(監督:ジェフ・ワドロウ)

衝撃の内容と居心地の悪さと相反する暴力性の快感とで傑作だった前作に比べると、どうしても毒気が抜けた感が否めない。 前のはそこらの少年がマンガみたいなヒーローになりたいと夢を抱き実行してしまうなんてキャッチーでバカバカしい仮定の裏に、狂信とは…

映画:マイティ・ソー/ダーク・ワールド(監督:アラン・テイラー)

好きなんだよね、マイティソー。コミックのほうは読んでないんだけど、神話ものはだいたい好き。中でも北欧神話は激しくてけっこう狂ってる感じがしていいのよ。あと葬送はちゃんと薪を積んだ小舟に遺体を載せて火矢を射掛けるバイキングの風俗が踏襲されて…

映画:ザ・イースト(監督:ザル・バトマングリッジ)

非常にセンシティブなのだね。『絶対の正義などない』はトレンドなのだろうな。 社会テロ組織といえば仰々しいが、その中身は生き難そうな若者同士が集まったヒッピーの末裔であり、個人の感情と世界を一直線に繋いで『感じて』しまうような幼稚な集団である…

映画:アイム・ソー・エキサイテッド! (監督:ペドロ・アルモドバル)

予告編からして地雷臭がぷんぷんしていた。久しぶりに映画館に行くのにコレってどうなの、と思ったのは確かである。 冒頭の小芝居をやけに引っ張るなーと思ったら、後で聞いたらアントニオ・バンデラスとペネロペ・クルスだったんだそうな。で、お話は唐突に…

鑑定士と顔のない依頼人

イタリア映画である。平たくいうとおぼこい高齢童貞が初めて恋をした顛末という身も蓋もない話なのだが、イタリアの手にかかるとそれが世界的に有名な鑑定士、オートクチュール、隠し部屋、古い屋敷、覆面作家、アンティークのぜんまい人形等々、すべてが非…

今年の映画ベスト3

今年公開されたもので観たのは20本。年の半分くらいを映画を観る暇もないほど忙殺されていたので、ベスト3でいく。 第1位:きっと、うまくいく(インド 監督:ラージクマール・ヒラーニ) 原題は「3idiots」。3バカくらいの意味だろか。泣きたくなるようない…

映画:おじいちゃんの里帰り(監督:ヤセミン・サムデレリ)

おじいちゃんがトルコから労働力としてドイツへやってきたのは1960年代。最初は単身赴任の出稼ぎだったが、やがて妻と4人の子供を連れて本格的に移り住むことにしたのだった。そうして時は流れて4半世紀、異国での生活にもすっかり馴れ、子供たちはみなドイ…

ゼロ・グラビティ(監督:アルフォンソ・キュアロン)

何かと話題のゼロ・グラビティを観に行った。張り詰めた緊張が全編を覆っているが91分とコンパクトにまとまっているので飽きることはない。そしてこれだけコンパクトということは省略も多いわけで、科学的な正確さよりも雑多な情報を究極まで削ぎ落とし抽出…

REDリターンズ(監督:ディーン・パリソット)

『RED』の続編である。今回も非常にイイです。むしろ前作よりも更にバランスがよくなって面白かったかもしれない。 往年のスパイたちが世界を股にかけて活躍するのである。作戦行動でも年寄り=経験豊富なのでルーチンワークのように気負うことなくあっさり…

SF映画ベストテン

年末恒例ワッシュさんの企画(『SF映画ベストテン - 男の魂に火をつけろ!』)に参加するのである。さあいってみよう。1.12モンキーズ(1995・アメリカ 監督:テリー・ギリアム)12モンキーズ [DVD]出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ発売日: 2002/02/21メデ…

ファイト・クラブを醒めた目で観てはいけない

平日の休めるときに代休を取っておく今日この頃である。前日は終電まで次の日は早出して仕事を処理し、無理矢理1日の予定を空けるのだが、休めるようになっただけマシである。連日予定がガッチリ入っていると、ひとりでは融通の利かせようがない。そうして休…

映画:オブリビオン(監督:ジョセフ・コシンスキー)

偵察艇に乗って出掛けるときにひゅうんとアクロバティックな回転をかますのは、やっぱりトム・クルーズだからだろうか。『トップガン』から30年、永遠のヒーロー・トム様も50歳である。齢五十にして天命を知るというが、未だにヒーローやってるということは…

映画:きっと、うまくいく(監督:ラージクマール・ヒラーニ)

いままで観たボリウッドとはなんだか雰囲気が違うなぁ。お気楽なポジティブ・シンキングぽいタイトルだが、内容はあれだ、坂本九の「上を向いて歩こう」のほうに近い。表面上はインドの工科大に入学した3バカトリオが繰り広げる青春グラフティといってもいい…

映画:アイアンマン3(監督:シェーン・ブラック)

IMAX3D。アベンジャーズ後の悩むアイアンマンである。酷い目にあったら生身の人間なのでPTSDに苦しむ。このへんが破格の軍事力で強いアメリカと投入される生身の兵士とのギャップと通じるものがあるともいえるのかもしれないけど、アメコミのお約束でもある…

映画:コズモポリス(監督:デビッド・クローネンバーグ)

しばらく忙しくて久しぶりに観た映画がコレである。いわゆる会話劇で観ている間中、リムジンとはいえ狭い車内での訳の判らない御託を延々聞かされるのだが、これが胃が痛くなってくるほど不快だった。しかし観終わってから妙にじわじわくる。ひょっとしても…

映画:ジャンゴ 繋がれざる者(監督:クエンティン・タランティーノ)

タランティーノの新作である。2009年の『イングロリアス・バスターズ』に連なる歴史改変ものだそうで、これを観るとイングロリアス〜で解釈に迷った最後のオチも「そういうことか」とすっきり合点がいったのだった。シャレにならない痛ましい歴史的事実に対…

映画:ダイ・ハード/ラスト・デイ(監督:ジョン・ムーア)

初めのカーチェイスが非常にダイハードのむちゃくちゃなおっちゃんらしくて楽しくなってしまった。ああうん、このテキトーな感じがいいんだよなぁ。深く考えない。後先見ない。いつでも無駄口叩いて正面突破の単細胞。そりゃ女房にも逃げられる。悪い意味で…

映画:東ベルリンから来た女(監督:クリスティアン・ペッツォルト)

文中で結末に触れている。 とても静かな映画だった。8年後にベルリンの壁崩壊をひかえた東ドイツの田舎、風の強い海沿いの街である。枯れ草とダルトーンの色彩が美しい。 ベルリンから移住してきた女医は、新しい職場に馴染もうとしない。当時の東ドイツとい…

映画:マリーゴールド・ホテルで会いましょう(監督:ジョン・マッデン)

連日の残業疲れのせいか、殺伐としてないふんわりした映画が観たい気分だったんである。イギリス人のお年寄りが第二の人生でインドへ移住するのだ。それもひとりでは辛いけど、イギリス人同士7人揃ってなので心強い。海外でホテルに長期滞在して悠々自適とい…

映画:ライフ・オブ・パイ / トラと漂流した227日(監督:アン・リー)

乗っていた船が難破し、救命ボートで漂流する羽目になった少年。だが、そのボートには猛獣のトラも乗っていた。物語の概要はこれだけである。最初に平面の映像で予告編を観たときには、とにかくキレイな映像を堪能する映画なんだろうなー、と漠然と思ってい…

映画:テッド(監督:セス・マクファーレン)

熊が下品なオヤジでげへへへへ! というのが何か心当たりがあったので観に行ったのである。しかし観てみたらあまりにも既視感がありすぎて逆にシラけてしまった。挟まれるギャグやオタク的くすぐりも面白くないわけじゃないんだけど、どうもね。なんでかなー…

映画:『LOOPER/ルーパー』(監督:ライアン・ジョンソン)

タイムトラベルものである。ガチでハードなSFではなくて、序盤で説明を求めるヤング・ジョーに未来から来たオールド・ジョーが「タイムトラベルについては話したくない!」とブチ切れるあたりがこの作品の立ち位置を象徴している。それについて話し始めたら1…

映画:『レ・ミゼラブル』(監督:トム・フーパー)

ミュージカルの映画化である。実をいうと舞台映画小説すべてにおいて初の『レ・ミゼラブル』である。なんとなくあらすじだけ聞きかじって知っているつもりになっていたうちの1本だな。 日本語に訳すと『あヽ無情』である。原作が書かれた時代が時代だし、初…

今年の映画ベストテン

今年公開分の映画はしめて39本観たようだ。さあ、いってみよう。 1. ホビット 思いがけない冒険(監督:ピーター・ジャクソン) これはもうしょうがないですな。毎年言ってる気がするけど。(感想) 2. ドラゴン・タトゥーの女(監督:デヴィッド・フィンチ…

映画:ホビット 思いがけない冒険(監督:ピーター・ジャクソン)

IMAXのデジタル3Dで観た。いままでの毎秒24コマが48コマになったという噂の3Dなのだが、鳥肌が立つほど綺麗な画面であった。3D特有の目の疲れるブレがないせいか、実際に目の前で本物が動いているようで立体に見えるのが錯覚だと感知できないくらい滑らかで…

今年観た今年公開の映画たち

映画館ではなくDVDで観た今年公開の映画である。DVDは観るだけ書ききれないのでサボっているのだが、年末に私的映画ベストテンを作る都合があるので拾い出してみた。「今年」というのは基本的に日本での公開日程が2012年に引っかかっていれば入れて、DVDスル…

映画:ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q (監督:庵野秀明)

イイヨー、イイヨー。特に前半は日本のアニメーションの真骨頂だね。カッコイイ! やっぱりコレくらい作品内で説明してくれないと観てる側はイメージもつかめんよ。 あと、同時上映のショートフィルム、「巨神兵東京に現わる」が効いていた。もちろん作品としては別物なんだ…

映画:ザ・レイド(監督:ギャレス・エバンス)

インドネシアから本格アクションがやってきた! ということで、格闘技シラットを駆使した武闘映画である。 格闘技については詳しくないので迫力あるねーなど小学生以下の感想しかもてないのだが、意外に設定を丁寧に作ってあるのが面白かった。大体において…